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COLUMN0047

プロレスときどきサッカー。素人の思ったことつれづれ。

10.10両国大会の後藤さん

さて、後半のシングル3試合。けっこうなボリュームだった前半戦を上回る「さすがビッグマッチ」といった骨太な闘いとなりました。NEVERのベルトをめぐる柴田vs.オライリーの激しい攻防。続く1.4のIWGP挑戦権利証をかけたケニーと後藤。そしてオカダにとってはG1の雪辱戦でもある丸藤とのIWGP防衛戦。どれもハイレベルで見応えあったのですが、僕が今回特に感情移入してしまったのはセミファイナルのケニーvs.後藤の一戦でした。

ドーム大会でのIWGP挑戦権をかけたこの試合。まだ記憶も新しいG1決勝と同カードということで、再戦に否定的な意見もありました。勝負はついたばかりですし「なぜ後藤なのか?」という声はもっともではあります。

僕自身もこのリマッチに否定とまではいかなくても「G1以上のものは見られないだろうに、なんでこのタイミングで再戦なのか??」という思いを抱いたのは確かです。勿論後藤さんが勝って1.4の可能性だってあるとは思うのですが、ケニーに連敗したときのイメージ下落を考えるとリスクが高いし、ケニーにとっても後藤さんに勝ったところで夏の結果の答え合わせにしかならないし、うまみのある勝負には思えなかったのです。

しかし、いざ試合が始まってみると、そういった背景を抜きにしてシンプルに「おもしろい」んですよね、この二人の闘いは。

双方、派手な技で攻めるイメージが強いのですが、それ以上にきっちり相手の技を受けるところに真骨頂があります。しかもこの二人の場合は、後半畳み掛けるペースと強度がなんともエクストリームなだけに終盤かけてどんどん攻防が激しくなり、そうなるともう客席も俄然ヒートアップ。パソコンの画面で見てた僕もだいぶ力が入りましたもん。最後、ケニーが後藤さんを担ぎ上げて片翼の天使が決まる瞬間は思わず「あー」と声が出てしまいました。

普段、バレットクラブとしてインサイドワークに長けた試合を見ているとスタイル変更したケニーのうまさやコミカルな面がよく伝わってきて、それはそれで受け入れられていると思うのですが、やはりまだケニーの一番の凄みはこういうトンパチなところにあり、エルガンとのIC争奪あたりから、ここぞというところでその引き出しを(やや迷いながらも)開けてきている感じがしています。

激しくなればなるほど端的にケニーの凄さが伝わりますし、今のファンが求めている像とも重なるのでしょう。もともと支持を受けていたケニーですが、更に一枚上がったのはあのG1優勝あってこそでした。これで1.4のメインでオカダカズチカの対角線に立つ資格は揺るがないものとなりました。誰がどう見てもケニーがふさわしいし説得力もある。

ただ、ここまでケニーが上がったのは、あれだけ全力でクレイジーで白熱した試合を見せることができたここ二戦の後藤さんの存在が大きいでしょう。説得力のある試合内容であの戦前のモヤモヤを無かったことにして、終わってみればケニーのIWGP挑戦を揺るぎないものとしている後藤さんは大したものだと思うのです。

本来あれだけの内容を二度も見せたのですから、もうちょい評価されてしかるべきとも思うのですが、まあ結果だけ見れば同じ相手に連敗してるって事実だけが残ってしまったので、後藤さん自身のIWGPへの挑戦もケニーへのリベンジも遠のいてしまいました。

しかしながら、あれだけ派手な試合をやっておきながら相手を光らせる役回りに徹する事は難しいでしょうから、いずれメインストリームに戻ってきてくれることと確信しています。勝負の世界なので甘っちょろいこと言ってる場合でないことを百も承知で申し上げるならば、今回割りを喰った分だけいい感じになってくれるといいなあ。と思っております。

ご本人はいたって平常運転に見えるあたり、さすがと言わざるを得ない。

陰ながら推して参ります。